沖縄は23日、戦後79年の「慰霊の日」を迎える。県民の4人に1人が犠牲となった沖縄戦。経験した世代が減る中、福島市出身の女性は沖縄で歌を通して平和の尊さを伝えている。
19日に那覇市立仲井真小学校であった平和集会。全校児童675人が合唱や劇を織り交ぜた群読劇に臨んだ。劇は給食や先生に怒られたこと、きょうだいケンカなど何げない日常の話から始まり、平和の大切さを歌った「沖縄から平和のうたを」を合唱した。
《ぼくたちは わかっているよ 6月23日のことを ぼくたちは 忘れないよ この日が語る 大切な意味を》
《沖縄から平和の歌を届けたい 世界の人へ》
歌いながら涙を浮かべる児童もいた。
指揮したのは福島市出身で、音楽教諭の工藤かやさん(53)。合唱後、工藤さんは「子どもたちが平和の意味をかみ締めて歌ってくれて、感慨深かった」と話した。
工藤さんが結婚を機に沖縄に移り住んだ直後の1995年9月、沖縄で米兵3人による少女暴行事件が発生。翌月には、米軍基地の整理縮小を求める「県民大会」が開かれ、約8万5千人(主催者発表)が参加した。
大会で女子高校生が「軍隊の…